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呼吸器内科

呼吸器内科の診療

気管支喘息・慢性気管支炎・肺気腫・睡眠時無呼吸症候群・急性気管支炎・感冒など

気管支喘息

気管支喘息は、急に空気の通り道となる気管支が狭くなってしまい、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」し始めて呼吸が苦しくなる状態(いわゆる発作)を繰り返す病気です。気管支喘息では、気管支に慢性的な炎症が起こっていることが分かっています。この炎症のために簡単な刺激が入っただけでも気管支の壁が腫れたり、粘液(痰)が分泌されたり、気管支の周りの筋肉が縮もうとしたりして気管支が狭くなってしまい発作が起こります。そのため、炎症を治さない限りいつまでも発作が出現します。さらに、長く炎症が続いてしまうと気管支自体が硬くなって治療が難しくなる「リモデリング」といった状態に陥ってしまいます。

COPD

慢性閉塞性肺疾患)は、息をするときに空気の通り道となる気管支や肺に障害が起きて、呼吸がしにくくなる肺の「生活習慣病」で、喫煙と深い関わりがあります。以前は「肺気腫」と「慢性気管支炎」に分けられていた病気を、まとめてCOPDと呼ぶようになりました。
日本における、COPDの発症率は40歳以上で高く、その患者数は530万人以上といわれています。COPDにかかると、風邪をひいているわけでもないのに咳(せき)や痰(たん)が出ます。病状はゆっくりと進行していき、次第にちょっとした動作をする際にも、息切れや息苦しさを感じるようになります。さらに進行すると呼吸困難になり、日常生活に支障をきたします。重症になると呼吸不全に陥ったり、全身に障害が現れたりすることもあります。

肺炎

肺は体内の二酸化炭素と、体内に取り込んだ酸素を交換する重要な器官です。その肺の組織が、細菌やウイルスなどの病原体(表1参照)に感染し、炎症を起こしてしまうのが肺炎です。
感染の原因としては、高齢である、他の疾患にかかってしまった、などの理由で身体の免疫力が低下し、肺にまで病原体が侵入して、感染するケースが多いようです。とくに、かぜやインフルエンザにかかり、ウイルスによって気管が傷つけられてしまうと、病原体を体外に排出できず、肺炎にかかりやすくなってしまいます。
肺炎の主な症状は、せき、発熱、胸痛、痰がでる、息苦しいなどで、かぜの症状と間違えられやすいのですが、症状が長引き、かぜの症状よりも重いのが特徴です。

肺結核

結核菌は、ふつうの細菌のように手の指や土の中、水回りなど、どこにでもいるものではありません。通常は、感染したヒトの体内でのみ分裂・増殖し、発病したヒトが咳をしたときに出てくる”しぶき”(飛沫核といいます)の中の菌が空気中を漂い、それを大量に深く吸い込んだ人にのみ伝播する病気です。
したがって、結核の病変は多くが肺(「肺結核」といいます)ですが、肺以外でも頸や腋のリンパ節、胸膜、脳、骨、腎臓など肺以外のいろいろな部位に病気をおこすことがあり、これらをまとめて「肺外結核」といいます(下表参照)。

結核の代表的な症状

咳、痰、血痰、胸痛などの呼吸器関連症状と、発熱、冷汗、だるさ、やせなどの全身症状です。
結核は、一般的な肺炎やインフルエンザなどの呼吸器感染症とは異なり、ゆっくりと進行し、初期の症状が軽いため、自分ではなかなか気づかず、残念ながら診断時にはかなり進行していることがあります。時に命に関わるほど重症化することもあれば、重い後遺症のため呼吸不全に陥ったり破壊された肺に他の菌が感染を起こして肺炎を繰り返したりすることがあります。

2週間以上続く咳は結核を疑うサイン

同時に、接触した大勢の人に病気をうつしてしまっているかもしれません。そうならないためにも、早く医療機関を受診すれば、軽症で後遺症なく完治することができますし、大切な家族や友人を感染させてしまうことも防ぐことができます。「2週間以上続く咳は結核を疑うサイン」です。あまり気にならなくても、咳が続く場合は必ず医療機関を受診してください。